ヴィオラートのアトリエ






アトリエシリーズ、グラムナートの錬金術師第2作です

★グラフィック★は、キャラ絵は多少ギャルゲーぽいですが、
特にイベント場面では綺麗で可愛いです。ただ少し古くさい印象も
します。背景画は建物内や屋外の表示スペースが小さいために
目が粗いという印象ですね。PS2標準レベルでしょう。

★シナリオ★は、キャラ毎に事情や想いがあって、それに
従って、それぞれに興味深い物語が用意されています。また
主要キャラ間の三角関係や四角関係を思わせる展開もあります。
ただ設定としてせっかく用意されているのにあまり掘り下げられて
いないという感があり、残念です。期待させておいてあっさりと
終わったなあ、というプレイ後の感想でしたね。

★キャラクター★は、まずヒロインが田舎の純朴な娘という
感じでかなり好感度高いと思います。錬金術の先輩として
シリーズでお馴染みのアイゼルが出てきて、またライバル的で
最初少し意地悪なブリギット、清楚で思いやりの固まりクラーラ、
一見ダメ人間ぽいけど戦闘では結構使える兄のバルトロメウス、
そしてとっても頼りになる心優しいイケメンのロードフリード
などなど、それぞれ悩みや思惑があってキャラ構成としては
かなりいい線行っていると思います。

★サウンド★は、サウンドとしては少し安っぽい音色という気も
しますがメロディーはいい曲が揃っています。声優さんの演技も
抜群に素晴らしく、テーマ曲もとても素敵な曲ですよ。

★システム★は、冒険と錬金術とそれぞれにレベルがあり、これを
上げていくのが一番の目標となるのでしょう。またお店経営もあり
このお店にもレベルがあります。錬金術で使う素材を採りに採取地に
向かうのですが、そこにはモンスターがいて、冒険者を雇って一緒に
戦ってもらって倒していけば冒険者レベルがあがります。そうして
集めた素材やショップで買った素材を使って錬金術でアイテムを
作成して、錬金術レベルを上げていきます。

最初になにをしたらいいのか戸惑うくらいに自由度が高くのんびり
ほのぼのとプレイを楽しむこともできますが、ゲーム内時間で
三年という期限があり、それまでに最終目標を達成するのは相当に
難しいですね。

また仲間になるキャラとの間に友好度という設定があり、ある程度は
それぞれを冒険に連れて行かないと物語が進みません。

採取してきたアイテムにも消費期限があり、時間が経つと次第に
傷みます。それを防ぐ氷室や、金属精錬の設備などもありますが
それは自分で作り方を見つけて作らないといけません。

錬金術のやり方は主にお店で売っている書物から学びますが、これも
攻略を進めて新たな街を出現させないと手に入らなかったりするし
鍵となるアイテムを作るには冒険も錬金術も上げないと素材を
ゲットできません。

戦闘はターン制で、通常攻撃や各々の特技があり、爆弾などの
アイテムを使ったり逃げることもできます。ただ逃げてばかりいると
冒険者レベルが上がりません。

★はまり度★は、三年という期限が厳しいし、ゲーム内容が濃く
システム的に充実しているため、一周でコンプリートは到底困難であり
意地になり、夢中にもなって何周もプレイすることになると思います。

★面白さ★は、なんといってもキャラの成長にあるといえるでしょう。
強くなっていって最初は瞬殺されていたモンスターを倒した喜び。
難しいアイテムを作れるようになった達成感。仲間との関係が発展して
いく暖かさ。そして難しいアイテムを作るために、どこにいき、
何を採取したり買ったり、戦ったりしていき、必要なアイテムや素材を
集めていき、条件を満たす計画を立てていく頭脳プレイ。
用意周到に作戦を練っててきぱき実行していかないと上手くいかない
ためかなりのやり甲斐を感じさせられることでしょう。

★総合★ この作品はPS2時代のアトリエシリーズでは最高傑作
との呼び声も高く、私もその意見に賛成です。絵柄は多少古くさいけど
芸術的な完成度が高いと思います。よくできたバランスの良い可愛い
世界だなあと、愛すべき作品だなあとしみじみと思います。

★グラフィック ★★★★☆
★シナリオ   ★★★☆☆
★キャラクター ★★★★★
★サウンド   ★★★★★
★システム   ★★★★★
★はまり度   ★★★★★
★面白さ    ★★★★★
★総合     ★★★★★



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